STEP3|商品選びの基本を確認しています
このページでは、投資信託がどのような仕組みの商品なのかを、初心者向けに整理します。
商品選びの全体像から確認したい方は、 新NISAの投資信託・商品選びガイド から読むと、今の疑問に合う記事を見つけやすくなります。
新NISAの口座を開設して、毎月の積立額も決めた。
いよいよ商品を選ぼうとしたところで、画面に出てくるのが 「投資信託」という言葉です。
「投資信託って、会社の名前?」
「株とは違うの?」
「たくさん並んでいるけれど、何を選べばいいの?」
最初は、言葉の意味が分からないだけでも戸惑うかもしれません。
投資信託は、株の名前や会社の名前ではありません。
簡単に言うと、 多くの投資家から集めたお金をまとめて、株式や債券などへ投資する仕組みです。
まずは、このイメージがつかめれば十分です。
投資信託とは?簡単に言うと「みんなのお金をまとめて運用する仕組み」
投資信託では、多くの投資家が出したお金を一つにまとめます。
そのお金を、運用会社があらかじめ決められた運用方針に沿って、株式や債券などに投資します。
運用によって利益が出れば、その成果は投資家へ還元されます。
一方で、投資した資産の価格が下がれば、投資信託の価値も下がります。
銀行預金のように元本が保証されている商品ではありません。
投資信託の大きな特徴は、個人では買いにくい数多くの銘柄にも、一つの商品を通して投資できることです。
ただし、すべての投資信託が幅広く分散されているわけではありません。
日本株だけに投資する商品もあれば、特定の業種や国に集中して投資する商品もあります。
どこへ投資する商品なのかは、購入前に確認する必要があります。
NISAと投資信託は同じものではない
初心者のころは、NISAと投資信託の違いも分かりにくいかもしれません。
この二つは、役割が異なります。
- NISA:投資で得た利益を非課税にできる制度
- 投資信託:NISA口座などで購入できる金融商品の一つ
NISA口座を開設しただけでは、お金が自動的に増えるわけではありません。
NISA口座の中で投資信託などの商品を購入し、その商品の価格が上がったり、分配金が支払われたりしたときに利益が生まれます。
イメージとしては、 NISAが商品を入れる箱で、投資信託は箱の中に入れる商品の一つです。
投資信託は何に投資しているの?
投資信託の投資先は、商品によって異なります。
主な投資先には、次のようなものがあります。
- 日本や海外の株式
- 国や企業が発行する債券
- 不動産投資信託(REIT)
- 金などの商品資産
- 複数の資産を組み合わせたもの
たとえば、全世界の株式を対象とする投資信託なら、日本だけでなく、アメリカやヨーロッパ、新興国などの株式にもまとめて投資できます。
自分で世界中の企業を一社ずつ買おうとすると、多くのお金と手間が必要です。
投資信託を利用すれば、少額から幅広い銘柄へ投資しやすくなります。
初心者が投資信託を利用しやすい3つの理由
1.少額から始めやすい
証券会社によって条件は異なりますが、投資信託は少額から購入できます。
個別株では、一つの会社の株を買うために、ある程度まとまった資金が必要になることがあります。
投資信託なら、毎月5,000円や1万円など、自分の家計に合わせた金額から積み立てやすいのが特徴です。
大切なのは、最初から大きな金額を入れることではありません。
生活費や近いうちに使うお金を残し、無理のない金額で続けることです。
2.一つの商品で複数の銘柄に投資できる
投資信託の中には、一つの商品で数百社、数千社の株式へ投資できるものがあります。
一つの会社だけに投資するよりも、投資先を分けやすくなります。
ただし、投資信託というだけで十分に分散されているとは限りません。
商品名だけで判断せず、投資対象や組入銘柄も確認することが大切です。
3.自動で積み立てやすい
一度、積立日と金額を設定すれば、毎月自動で購入できます。
「今は高いのかな」
「もう少し下がってから買った方がいいのかな」
と、その都度考えなくても、決めた金額を定期的に積み立てられます。
相場を見ながら毎回判断する必要が少なくなるため、仕事や子育てで忙しい人にも続けやすい方法だと感じています。
投資信託を買えば、必ず分散投資になるわけではない
投資信託のメリットとして、よく「分散投資」が挙げられます。
ただし、投資信託の中身は商品によって大きく異なります。
たとえば、次のような商品もあります。
- 特定の国だけに投資する商品
- 半導体など特定の業種に集中する商品
- 数十社程度に絞って投資する商品
- 値動きの大きい資産を中心にした商品
複数の銘柄が入っていたとしても、国や業種が偏っていれば、値動きが大きくなる可能性があります。
そのため、購入前には少なくとも次の点を確認します。
- どの国や地域へ投資するのか
- 株式や債券など、何の資産へ投資するのか
- どのような方針で運用するのか
- 手数料はいくらか
最初からすべての資料を細かく理解する必要はありません。
まずは、 「この商品は、どこへ投資しているのか」 を確認するところから始めれば十分です。
インデックスファンドとアクティブファンドの違い
投資信託は、運用方法によって大きく二つに分けられます。
インデックスファンド
日経平均株価やTOPIX、S&P500など、特定の指数に連動する運用成果を目指す投資信託です。
市場全体の値動きに近い成果を目指すため、運用の仕組みが比較的分かりやすく、運用コストも低めの商品が多くあります。
アクティブファンド
運用担当者が企業や市場を分析し、指数を上回る成果などを目指して銘柄を選ぶ投資信託です。
調査や運用に手間がかかるため、インデックスファンドよりも手数料が高い傾向があります。
アクティブファンドだから必ず指数を上回れるわけではなく、インデックスファンドだから損をしないわけでもありません。
どちらを選ぶ場合も、投資先や運用方針、コストを確認する必要があります。
ETFも投資信託の仲間
投資を調べていると、投資信託と一緒に ETFという言葉もよく出てきます。
ETFは「上場投資信託」と呼ばれ、広い意味では投資信託の仲間です。
一般的な投資信託との主な違いは、購入方法です。
| 比較項目 | 一般的な投資信託 | ETF |
|---|---|---|
| 売買方法 | 1日1回算出される基準価額で取引 | 株式市場でリアルタイムに売買 |
| 積立 | 金額を指定して自動積立しやすい | 証券会社や商品によって対応が異なる |
| 分配金 | 分配しない商品もある | 原則として分配金が支払われる |
| 価格を見ながら売買 | できない | できる |
リアルタイムで売買したい人には、ETFが合う場合があります。
一方で、毎月決まった金額を自動で積み立て、できるだけ手間を増やしたくない人には、一般的な投資信託が使いやすいことがあります。
どちらが一方的に優れているというより、 自分がどのように投資を続けたいか で選ぶものだと考えています。
私も最初は「ETFの方が合理的」と考えていた
私はもともと個別株やETFを売買していたため、最初はETFの方が合理的だと思っていました。
市場で価格を確認しながら売買でき、運用コストも低めの商品が多い。
一方で、当時の投資信託には、
- コストが高い
- 商品の違いが分かりにくい
- 購入価格を自分で決められない
という印象を持っていました。
正直なところ、 「なぜ、わざわざ投資信託を買うのだろう」 と思っていた時期もあります。
ただ、投資を続けるうちに、考え方が少しずつ変わりました。
仕事や子育てで忙しくなると、投資に使える時間は限られます。
ETFの価格を確認したり、分配金を受け取ったあとの使い道を考えたり、複数の商品を管理したりすることも、一つひとつは小さくても、積み重なると負担になります。
そのころには、一般的な投資信託にも、低コストで幅広く分散できる商品が増えていました。
金額を決めて自動積立を設定し、あとは必要以上に触らない。
私にとっては、この 「管理の手間を減らせること」 が大きなメリットになりました。
投資では「時間や手間」もコストになる
投資商品のコストというと、信託報酬などの手数料を思い浮かべる人が多いかもしれません。
もちろん、手数料は長期的な運用成果に影響します。
同じ指数への連動を目指す、内容の近い商品を比較するのであれば、コストが低い商品ほど運用成果には有利に働きやすくなります。
相場の上げ下げは、自分では決められません。
一方で、商品にかかるコストは、購入前に確認できます。
ただ、私自身は、お金として表示される手数料だけでなく、 管理に使う時間や判断の回数 もコストだと考えるようになりました。
少しでも安い商品を探し続けるために何時間も使ったり、値動きを何度も確認して売買を繰り返したりすると、投資が生活の中心になってしまうことがあります。
投資にかける時間を減らし、その分を仕事や家族、自分の生活に使う。
そのための道具として、投資信託は使いやすいと感じています。
投資信託を選ぶときに、最初に確認したいこと
投資信託の仕組みが分かっても、商品一覧を見ると、また迷ってしまうかもしれません。
実際に投資信託を選ぶときは、少なくとも次の点を確認します。
- どの国や地域へ投資するのか
- 株式や債券など、どの資産へ投資するのか
- インデックスファンドかアクティブファンドか
- 信託報酬などのコストはいくらか
- 自分が理解できる内容か
- 長く持ち続けられそうか
名前が有名だからという理由だけで選ぶのではなく、 何に投資している商品なのか を確認することが大切です。
ただし、最初からすべての商品を比較する必要はありません。
比較する商品を増やすほど、違いが分からなくなり、決められなくなることもあります。
まずは、自分の投資目的と、無理なく続けられる運用方法を整理するところから始めます。
投資信託の主な注意点
投資信託は、少額から分散投資や自動積立をしやすい商品です。
一方で、注意点もあります。
- 元本保証ではない
- 投資先の価格が下がれば損失が出る
- 保有中は信託報酬などのコストがかかる
- 商品によって投資先やリスクが大きく異なる
- 分配金が出る商品では、資産の一部が払い戻される場合もある
「投資信託だから安心」と考えるのではなく、中身を確認したうえで、自分が受け入れられる範囲で利用することが大切です。
また、10年以内に使う予定があるお金や、生活防衛資金まで投資に回す必要はありません。
投資は、生活に支障が出ない余裕資金で続けるものだと考えています。
まとめ|投資信託は、投資を続けやすくするための仕組み
投資信託は、 多くの投資家から集めたお金をまとめて、株式や債券などへ投資する仕組み です。
商品によって内容は異なりますが、主な特徴として次の点があります。
- 少額から始めやすい
- 一つの商品で複数の銘柄へ投資しやすい
- 毎月の自動積立を設定しやすい
- 運用や管理に使う時間を減らしやすい
投資信託は、ETFや個別株より優れているから選ぶものではありません。
自分で売買する時間や手間を減らし、投資を生活の中で無理なく続けるための選択肢です。
私自身も、最初はETFの方が合理的だと思っていました。
それでも、投資にかけられる時間や家族との生活を考えるうちに、投資信託の手軽さに価値を感じるようになりました。
投資は、複雑にするほどよいわけではありません。
自分が内容を理解でき、無理なく持ち続けられる形であれば、それが一つの答えなのだと思います。
STEP3|次は商品を選ぶための判断軸を整理します
投資信託の仕組みが分かったら、次は「何を基準に選ぶか」を確認しましょう。
商品選びガイドでは、投資先、分散、信託報酬、オルカンとS&P500の違い、投資信託の保有本数などを、今の疑問に合わせて確認できます。
よくある質問(FAQ)
Q.投資信託は初心者向けですか?
投資信託は、少額から始めやすく、自動積立や分散投資をしやすいため、初心者にも利用しやすい商品です。
ただし、商品によって投資先やリスクは異なります。購入前に、何へ投資する商品なのかを確認することが大切です。
Q.投資信託を買えば必ず分散投資になりますか?
必ずしも幅広い分散投資になるわけではありません。
特定の国や業種だけに投資する商品もあります。投資対象や組入銘柄を確認してから選びましょう。
Q.投資信託とETFはどちらがいいですか?
どちらが一方的に優れているとはいえません。
リアルタイムで価格を確認しながら売買したい場合はETF、金額を指定して自動積立し、管理の手間を減らしたい場合は一般的な投資信託が利用しやすいことがあります。
Q.投資信託はいくらから始められますか?
最低購入金額は、証券会社や商品によって異なりますが、少額から購入できる証券会社もあります。
購入できる最低金額ではなく、自分の家計に無理のない金額から始めることが大切です。
Q.投資信託は元本保証ですか?
元本保証ではありません。
投資先の株式や債券などの価格が下がれば、購入した金額を下回る可能性があります。
📌 このあと確認したい記事
※本記事は、筆者個人の経験や考え方をもとに、投資信託の基本的な仕組みを初心者向けに整理したものです。特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。
投資信託には価格変動などのリスクがあり、元本割れの可能性があります。商品の内容や手数料を確認し、最終的な投資判断はご自身の目的や家計状況を踏まえて行ってください。
