積立投資を始めようと思ったとき、かなり多くの人が最初に迷うのが「毎月いくらにすればいいのか」ではないでしょうか。
SNSやYouTubeを見ていると、月3万円、月5万円、なかには月10万円という数字も出てきます。ですが、その数字をそのまま自分に当てはめるのは少し危ないと思っています。
なぜなら、積立額は収入だけで決まるものではなく、家族構成・住居費・教育費・今後の予定でもかなり変わるからです。
結論から言うと、積立投資の金額に正解はありません。大切なのは、無理なく続けられること。そしてその前に、貯められる家計を作ることです。
この記事では、平均データや収入別の目安も参考にしながら、最終的にはどう考えて積立額を決めればいいのかを、私自身の体験も交えてまとめます。
- 積立投資はいくらが正解?先に結論を書くと「続けられる金額」です
- みんなはいくら積み立てている?平均額は参考になるけれど、そのまま真似しなくていい
- 収入別の積立額の目安
- 収入より先に見るべきなのは「家計に余白があるかどうか」
- 積立額の目安は「手取りの1〜2割」でもいいけれど、全員には当てはまらない
- 私が最初に自動で積み立てたのはiDeCoの月5,000円でした
- 独身の頃と今では、投資に回せる金額はかなり違います
- 迷ったら「少なめで始める」が意外とちょうどいい
- 20年続けるとどのくらい?少額でも積み上がりは意外と大きい
- 貯めるのが苦手なら「給料日に自動で移す仕組み」が効きやすい
- 積立額を増やすタイミングはいつ?
- 無理な積立額にしないほうがいい理由
- よくある質問
- まとめ|積立投資はいくらかより、続けられる家計かどうか
積立投資はいくらが正解?先に結論を書くと「続けられる金額」です
先に結論を書くと、積立投資は月5,000円でも1万円でも、無理なく続けられるなら十分意味があると思っています。
逆に、最初から背伸びして月5万円や月10万円にしてしまい、途中で苦しくなってやめてしまうなら、そのほうがもったいないです。
積立投資は、一度に大きく増やす投資というより、時間をかけて積み上げていく投資です。だからこそ、最初に大事なのは「勢い」ではなく「継続できる仕組み」だと感じています。
みんなはいくら積み立てている?平均額は参考になるけれど、そのまま真似しなくていい
参考データとして、日本証券業協会の調査では、新NISAのつみたて投資枠の平均購入金額は年間45.5万円でした。月あたりにすると、ざっくり3万8,000円前後です。
この数字だけ見ると「けっこう積み立てている人が多いんだな」と感じるかもしれません。ただ、平均はあくまで平均です。
数千円から始めている人もいれば、上限に近い金額を入れている人もいます。平均は真ん中のようでいて、実際にはかなり幅があります。
そのため、この記事では平均額を「世の中の空気感を知るための数字」として扱います。自分の積立額を決める基準は、平均ではなく家計です。
収入別の積立額の目安
とはいえ、まったく目安がないと決めにくいと思います。そこで、かなりざっくりですが、収入別の目安をまとめると次のようになります。
| 年収の目安 | 毎月の積立額の目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 300万円前後 | 5,000円〜1万円 | まずは家計を崩さず続けることを優先 |
| 400万円前後 | 1万円〜2万円 | 生活防衛資金とのバランスを見ながら設定 |
| 500万円前後 | 2万円〜3万円 | 固定費が整っていれば増額しやすい帯 |
| 700万円前後 | 3万円〜5万円 | 教育費や住宅費次第でかなり差が出る |
ただし、これは本当に目安です。
たとえば同じ年収500万円でも、独身で家賃が低い人と、子どもがいて住宅ローンがある家庭では、投資に回せる余力はかなり違います。
なので、「年収○万円なら月○万円が正解」とは考えないほうがいいと思います。あくまで参考にして、最終的には自分の家計に合わせて決めるのが自然です。
収入より先に見るべきなのは「家計に余白があるかどうか」
私自身は、積立額を考えるときに一番大事なのは、収入そのものよりも家計に余白があるかどうかだと思っています。
たとえば、毎月の手取りから次のようなお金を先に確認します。
- 住居費
- 食費・日用品
- 光熱費・通信費
- 保険料
- 教育費
- 車関連の費用
- 近いうちに必要になる特別費
こうした支出を見たうえで、それでも毎月安定して残るお金があるなら、その一部を積立に回す。順番としては、私はこれが一番しっくりきます。
逆に、毎月ぎりぎりなのに投資額だけ先に決めてしまうと、途中で苦しくなりやすいです。相場がどうこう以前に、生活のほうがしんどくなってしまいます。
積立額の目安は「手取りの1〜2割」でもいいけれど、全員には当てはまらない
一般的には、積立や貯蓄の目安として「手取りの1〜2割」と言われることがあります。考え方としてはわかりやすいですし、スタートの目安にはなります。
ただ、これも万能ではありません。
たとえば、手取り25万円なら1割で2.5万円、2割なら5万円です。数字だけ見ると現実的に見えるかもしれませんが、住居費や子育て費用が重なる時期だと、少しきつい家庭もあると思います。
なので、最初から1〜2割を目指すより、まずは5,000円でも1万円でもいいので続けられるラインを作るほうが現実的です。
続けながら家計を整えて、余裕が出たら増やす。この順番のほうが、私は無理が少ないと感じています。
私が最初に自動で積み立てたのはiDeCoの月5,000円でした
私自身、もともとは個別株である程度まとまったお金を口座に入れて売買していました。なので、「自動でコツコツ積み立てる」という感覚をしっかり持ったのは、実はNISAより先に始めたiDeCoだったと思います。
そのときの積立額は、月5,000円でした。
今振り返ると、かなり少額に見えるかもしれません。でも当時は深く考えず、「とりあえずやってみるか」というくらいの感覚でした。
始めたばかりのころは、評価額がどうなったか気になって、わりと細かく見ていました。少し増えた、少し減った、そんなことを気にしていた時期もあります。
でもそのうち、ログインすること自体が面倒になって、ほとんど見なくなりました。
そして久しぶりに確認したとき、評価額が100万円を超えていたんです。
そのときに強く感じたのは、「5,000円でも、時間がたつとちゃんと積み上がるんだな」ということでした。派手さはないです。でも、積立投資って本来こういうものなんだろうなと思いました。
独身の頃と今では、投資に回せる金額はかなり違います
私はもともと物を買うのにも慎重なほうで、独身の頃は、生きていれば必ずかかるお金以外、かなりの部分を貯蓄や投資に回していました。
ただ、結婚して、子どもが生まれて、生活が変わると、当然ながらお金の使い方も変わります。
投資に回せる金額も、ずっと同じではありませんでした。
この経験があるので、今はますます、積立額は固定の正解を探すものではなく、その時点の家計に合わせて調整していくものだと思っています。
独身時代に多く回せたとしても、家族が増えたら同じ金額を続けるのが自然とは限りません。逆に、子育てが一段落したらまた増やせるかもしれません。
積立額は、人生に合わせて動いていい。私はそう考えています。
迷ったら「少なめで始める」が意外とちょうどいい
積立額で迷って動けなくなるくらいなら、少なめで始めるのがおすすめです。
なぜかというと、積立額はあとから変更できるからです。
- 最初は月5,000円で始める
- 3か月〜6か月続けてみる
- 家計が問題なければ1万円にする
- さらに余裕があれば少しずつ増やす
こういう進め方なら、家計に無理が出にくいですし、心理的にも続けやすいです。
最初から完璧な金額を当てにいく必要はありません。むしろ、完璧を狙いすぎると始めにくくなることもあります。
20年続けるとどのくらい?少額でも積み上がりは意外と大きい
積立投資は、毎月の金額だけを見ると小さく感じることがあります。でも、年数がたつと見え方が変わってきます。
たとえば、毎月一定額を20年間、年率5%で運用できたと仮定すると、次のようなイメージになります。
| 毎月の積立額 | 20年後の目安 |
|---|---|
| 5,000円 | 約205万円 |
| 1万円 | 約411万円 |
| 3万円 | 約1,233万円 |
もちろん、これは将来の成果を保証する数字ではありません。相場には波がありますし、実際のリターンは年によってかなり変わります。
それでも、少額でも長く続けることに意味がある、という感覚はつかみやすいと思います。
貯めるのが苦手なら「給料日に自動で移す仕組み」が効きやすい
もともと貯められるタイプの人なら、投資を考え始めた時点でそこまで大きくつまずかないかもしれません。
ただ、「手元にあると使ってしまう」という人は、意思の強さよりも仕組みを使ったほうが早いです。
たとえば、給料日に合わせて投資用の口座へ自動でお金を移す。あるいは、NISAの積立設定を先に済ませてしまう。そうすると、残ったお金で生活する形になりやすいです。
積立投資は、毎月判断する回数を減らすほど続けやすくなると思っています。判断が増えると、人は迷います。迷うと止まりやすいです。
だから私は、「頑張る」より「自動で続く」を重視したいです。
積立額を増やすタイミングはいつ?
積立額を増やすなら、相場が上がった下がったではなく、家計に変化があったときに考えるのが自然です。
- 昇給して手取りが増えた
- 固定費を見直して毎月の余力が増えた
- 車のローンや教育費の負担が軽くなった
- 生活防衛資金が十分たまった
こういうときに少しずつ増やすのは、無理が少ないと思います。
反対に、相場が好調だからといって急に増やしたり、下がったから不安で止めたりすると、家計ではなく気分で動くことになりやすいです。
相場は読めません。だからこそ、積立額は相場ではなく家計基準で決める。このほうが、続けるうえでは安定しやすいと感じています。
無理な積立額にしないほうがいい理由
積立額を無理に増やさないほうがいいのは、単に生活が苦しくなるから、というだけではありません。
家計に余裕がない状態だと、相場が下がったときに不安が大きくなりやすいです。すると、積立を止めたり、売ったり、設定を何度も変えたりしやすくなります。
売買が増えると、利益が出ていた場合は税金がかかりますし、税の先送りもしにくくなります。そもそも、タイミングよく売買するのは難しいです。
それなら、最初から無理のない積立額にして、淡々と続けたほうが再現性は高いと思っています。
投資に時間をかけすぎず、空いた時間は本業や副業、家族との時間に回す。そのくらいの距離感が、長く続けるにはちょうどいいのかもしれません。
よくある質問
積立投資は月5000円でも意味がありますか?
あります。積立投資は一度に大きく増やす投資ではなく、長い時間をかけて資産を積み上げていく投資です。
月5000円でも20年続ければまとまった金額になります。
大切なのは金額よりも続けることです。
積立額は途中で変更しても大丈夫ですか?
問題ありません。収入が増えたときや家計に余裕ができたときに増額する人も多いです。
逆に生活費が増えたときは減額することもできます。
積立投資は長く続けることが重要なので、無理のない金額に調整することが大切です。
NISAのつみたて投資枠は満額使ったほうがいいですか?
無理に満額使う必要はありません。
家計に余裕がある範囲で利用することが大切です。
途中で増額することもできるので、まずは無理のない金額から始める人も多いです。
まとめ|積立投資はいくらかより、続けられる家計かどうか
積立投資の金額は、平均から決めるものでも、誰かの正解を真似するものでもないと思っています。
大切なのは、
- 生活を崩さないこと
- 無理なく続けられること
- 家計の変化に合わせて調整できること
この3つです。
最初は月5,000円でもかまいません。実際、私もそこから積み上がっていく感覚を体験しました。
少額から始めて、家計が整えば増やす。増やせない時期はそのまま続ける。場合によっては減らす。そうやって生活に合わせて付き合っていくのが、積立投資らしい形ではないかと思います。
大きく始めることより、長く続くこと。そのほうが、あとでじわじわ効いてくるかもしれません。
※本記事は筆者個人の経験や考え方をもとにした内容であり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。
投資には価格変動リスクがあり、元本割れの可能性があります。最終的な投資判断はご自身の家計状況や目的を踏まえて行ってください。

