株100%は危ない?そう言われる理由と考え方

投資について調べていると、
「株式100%は危ない」
という話を目にすることがあります。

たしかに、株式は値動きの大きい資産です。

全世界株式に分散していても、
大きく値下がりすることはあります。

ただ、
「株式100%だから危ない」
という言葉だけでは、
自分に合っているのか判断しにくいと思います。

オルカン1本なら分散できているから大丈夫なのかを考える4コマ漫画

全世界株式1本でも、
多くの国や企業へ分散することはできます。

ただし、
「多くの国や企業に分散していること」と
「株式以外の資産にも分散していること」は別です。

そこでこの記事では、
株式100%ではどんなことが起こり得るのかを整理しながら、
私自身がなぜ投資部分を株式中心にしているのかも紹介します。

株式100%で知っておきたいのは「大きく下がることがある」こと

株式100%のポートフォリオで、
まず知っておきたいのが値動きの大きさです。

全世界の株式に投資していれば、
多くの国や企業に分散できます。

しかし、
世界中に分散していることと、値下がりしにくいことは同じではありません。

世界的な金融危機になれば、
多くの国の株式市場が同時に下落することもあります。

実際、全世界株式の代表的な指数の一つであるMSCI ACWIでは、
2007年10月31日から2009年3月9日にかけて、
最大ドローダウンが58.38%となっています。

過去の一例ではありますが、
株式100%で運用するということは、
こうした大幅な値下がりが起こる可能性もある
ということです。

たとえば100万円を投資していたとします。

仮に58%下落すれば、
100万円が一時的に約42万円になる計算です。

1,000万円なら約420万円です。

実際の投資信託の値動きは、
指数や為替、投資時期などによって異なります。

それでも、
「株式は下がることもある」
という言葉だけで考えるより、
自分の資産がそれくらい減ったらどう感じるか
まで想像してみると、株式100%のリスクが少し具体的になると思います。

※MSCI ACWIの過去データを使った説明例です。最大ドローダウン58.38%は2007年10月31日〜2009年3月9日のデータです。過去の実績であり、将来同じ値動きになることを示すものではありません。出典:MSCI ACWI Index(2026年8月31日時点)

「オルカン1本」と「株式100%」は分けて考える

ここは、私自身も大切だと感じているところです。

全世界株式の投資信託1本であれば、
多くの国や企業に投資できます。

その意味では、
1本の投資信託でも地域や企業を広く分散することができます。

一方で、
中身が株式で構成されているなら、
資産クラスという視点では株式に集中しています。

つまり、
「何本持っているか」と
「何に投資しているか」は別の話です。

オルカン1本だから危ないわけでも、
世界中に分散されているから値下がりしにくいわけでもありません。

本数・地域や企業への分散・資産クラスの分散を分けて考える。

この整理ができると、
「オルカン1本でいいの?」という疑問も少し考えやすくなると思います。

株式100%を考えるときに確認したい3つのこと

株式100%について考えるとき、
よく使われるのが「リスク許容度」という言葉です。

ただ、
「あなたはリスクを取れますか?」
と聞かれても、少し分かりにくいですよね。

私は、
投資期間・家計・心理面の3つに分けて考えると、
整理しやすいと思っています。

株式100%を考えるときに確認したい投資期間・家計・心理面の3つのポイント
株式100%が安全か危険かではなく、自分がその値動きを受け入れられるかを考える

① そのお金をいつ使うのか

まず考えたいのが、
投資しているお金を使う時期です。

数年以内に使う予定のお金を株式に投資していると、
必要になったときに相場が大きく下がっているかもしれません。

その場合、
「回復するまで待ちたい」と思っても、
売らなければならない可能性があります。

そのため私は、
近いうちに使う予定のお金と、
長期間使う予定のないお金を分けています。

② 家計が下落に耐えられるか

次に考えたいのが家計です。

大きな下落が起きたときに、
生活費や急な出費のために投資資産を取り崩す必要があるのか。

それとも、
投資資産に手をつけなくても生活できるのか。

同じ株式100%でも、
この違いは大きいと思います。

株式100%を考える前に、
生活に必要なお金まで株式に入っていないか
を確認しておきたいところです。

③ 自分が値下がりを受け入れられるか

そして最後が心理面です。

「長期投資だから大丈夫」
と思っていても、
実際に資産が大きく減ると感じ方は変わるかもしれません。

100万円が90万円になるのと、
100万円が50万円近くになるのとでは、
受ける印象もかなり違います。

さらに資産が1,000万円、2,000万円と増えていけば、
同じ下落率でも金額は大きくなります。

自分が実際にどこまでの値下がりを受け入れられそうか。

割合だけでなく、
実際の金額に置き換えて考えてみることも大切だと思っています。

「長期投資なら株式100%で大丈夫」とも限らない

株式投資では、
投資期間を長く取ることが大切だと言われます。

私自身も、短期の値動きを予想して売買するより、
長期で保有する考え方を大切にしています。

ただ、
長期投資だから株式100%なら安全になる、という意味ではありません。

投資期間が長くても、
途中で株式市場が大きく下落することはあります。

長く持つことと、
値下がりしないことは別の話です。

だからこそ、

  • いつ使うお金なのか
  • 生活に必要な現金を確保できているか
  • 大幅な値下がりを受け入れられるか

まで含めて考える必要があると思っています。

私が投資部分を株式中心にしている理由

私の場合、
生活費の半年分ほどを現金で確保しています。

また、数年以内に使う予定のお金についても、
投資とは分けて貯蓄で管理しています。

そのうえで、
長期間使う予定のないお金については、
全世界株式を中心に運用しています。

これは、
「株式100%なら安全だから」
という理由ではありません。

大きく下がる可能性があることを理解したうえで、
今の自分の家計なら、そのリスクを取れると考えているから

です。

もちろん、
今後もずっと同じとは限りません。

収入や支出が変わったり、
お金を使う時期が近づいたりすれば、
現金や債券などを含めた資産配分を見直すことも考えると思います。

ポートフォリオは、
一度決めたら一生変えてはいけないものではありません。

生活が変われば、取れるリスクも変わる。

私はそう考えています。

株式100%が不安なら、次に考えたいこと

ここまで読んで、
「やっぱり株式100%の値動きは大きいな」
と感じた方もいるかもしれません。

その場合、
無理に株式100%にする必要はありません。

考え方の一つとして、
株式以外の資産を組み合わせる方法があります。

その代表的な資産の一つが債券です。

ただし、
「株100%が怖いから、とりあえず債券を入れる」
でよいとも限りません。

債券にも役割があり、
値動きやリスクがあります。

次の記事では、
そもそも何のために債券を入れるのか
から考えていきます。

▶ 次に読みたい記事

株式100%の値動きが気になる場合、
「債券も持った方がいいのかな?」という疑問が出てきます。

債券は必要?ポートフォリオに入れる場合の考え方

まとめ|株式100%は「危険か安全か」だけで考えない

株式100%には、
大きく値下がりする可能性があります。

全世界株式で多くの国や企業へ分散していても、
株式市場全体が下がれば資産額も大きく減る可能性があります。

だからといって、
「株式100%は危険だからやめた方がいい」
と一律に決められるものでもないと思っています。

私が確認したいのは、

  • そのお金をいつ使うのか
  • 生活に必要な現金を確保できているか
  • 大幅な値下がりを受け入れられるか

という自分自身の条件です。


「株式100%は安全か危険か」と考えるだけではなく、
どんなリスクを取ることになるのかを知って、
自分がそのリスクを受け入れられるか考える。

私は、この順番で考えるようにしています。

投資信託選びで、ほかにも迷っていることがある方へ

投資先や分散、保有本数、コストなど、商品選びで確認したいことをまとめています。

▶ 新NISAの投資信託選びガイドに戻る

※本記事で紹介した指数データは過去の実績であり、将来の値動きや投資成果を示すものではありません。

※本記事は筆者個人の経験や考え方をもとにした内容であり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。投資には価格変動リスクがあり、元本割れの可能性があります。

タイトルとURLをコピーしました