投資信託は何本持つのが適切?増やしすぎがよくない理由

投資信託を始めると、意外と早い段階でこんな疑問が出てきます。

「1本だけで本当に大丈夫なのかな」
「もっと分散した方が安心なのでは?」
「みんな何本くらい持っているんだろう」

私自身も、同じように迷った時期がありました。

新NISAで全世界株式、いわゆるオルカンを積み立て始めたときは、
「これで十分」
と思っていました。

でも、しばらくすると他の商品が気になってきます。

S&P500。
高配当株。
NASDAQ。
米国ETF。

見れば見るほど、
「やっぱり1本だけだと少ないのかな」
と思ってしまうんですよね。

オルカン1本で十分だと思っていたのに他の商品が気になり始める漫画

私もオルカンを積み立て始めてしばらくすると、
同じようなことを考えるようになりました。

「1本だけで本当に大丈夫なんだろうか」

でも今振り返ると、
悩んでいたのは本数ではなく、
将来への不安だったように思います。

先に結論を書くと、
投資信託は必ずしも複数持つ必要はありません。

オルカンのように、1本で世界中に分散できる商品もあります。

もちろん、複数持つことが悪いわけではありません。

ただ、今振り返ると、
大切なのは投資信託の本数ではなく、
中身と続けやすさだったように思います。

この記事でわかること

  • 投資信託は何本持つのがよいのか
  • 本数を増やしすぎるデメリット
  • オルカン1本でも分散になる理由
  • 初心者が迷いやすいポイント
  • 私がシンプルな構成に落ち着いた理由

結論:投資信託は本数より「中身」が大切

最初に結論から言うと、
投資信託は多ければ多いほど良い、というものではありません。

もちろん、複数持つことが悪いわけではありません。

ただ、
「分散したいから」
という理由だけで本数を増やしていくと、
思ったほど分散になっていないこともあります。

大切なのは、
何本持っているかよりも、
その投資信託が何に投資しているかです。

分散は「数」ではなく「中身」で決まる

投資信託を増やせば分散になる。

そう考えたくなる気持ちは、とても自然です。

私も昔は、
「1本より2本、2本より3本の方が安全そう」
と思っていました。

でも実際には、
中身が似ている投資信託を複数持っても、
分散効果はあまり変わらないことがあります。

例えば、
全世界株式ファンドと米国株式ファンドを両方持つ場合。

一見すると2本に分けているように見えますが、
中身を見ると米国の大型企業が多く重なっていることがあります。

つまり、見た目の本数は増えていても、
実際には似た資産を多めに持っているだけ、
ということもあるんです。

ここは初心者がかなり迷いやすいポイントだと思います。

初心者なら何本くらいが目安?

投資信託の本数に正解はありませんが、
初心者のうちは自分で中身を理解できる本数にしておく方が続けやすいと思います。

本数 構成イメージ 向いている人
1本 全世界株式ファンドなど シンプルに続けたい人
2本 全世界株式+債券など 値動きを少し抑えたい人
3〜4本 国内株・先進国株・新興国株・債券など 自分で配分を考えたい人
5本以上 複数テーマや複数資産を組み合わせる 管理や見直しが苦にならない人

大切なのは、
「何本なら正解か」ではなく、
自分がなぜその投資信託を持っているのか説明できることです。

本数が少なくても中身が分散されていれば十分なこともありますし、
本数が多くても中身が重なっていれば、思ったほど分散になっていないこともあります。

投資信託を増やしたくなるのは普通

積立投資を始めてしばらくすると、
不思議と他の商品が気になってきます。

最初はオルカン1本で納得していたはずなのに、
SNSやブログを見ていると、
次々に魅力的な商品が出てきます。

「S&P500の方が良かったのかな」
「高配当株も持った方がいいのかな」
「NASDAQも少し入れた方が伸びそう」

こんなふうに考えてしまうことは、私にもありました。

今思うと、
商品を増やしたかったというより、
不安を減らしたかったのかもしれません。

投資信託の本数を増やしたくなる初心者の漫画

ただ、投資信託の本数を増やしても、
不安が完全になくなるわけではありません。

むしろ管理するものが増えて、
余計に迷うこともあります。

オルカン以外が気になり始めたときの気持ちは、こちらの記事でも詳しく書いています。

オルカンだけでいいと思っていたのに…S&P500や高配当株が気になり始めた時に考えたこと

本数を増やしすぎるデメリット

投資信託を増やしすぎると、
次のような悩みが出てきます。

  • 何にどれだけ投資しているのか分かりにくくなる
  • 資産配分が崩れても気づきにくい
  • リバランスが面倒になる
  • 将来取り崩すときに迷いやすい
  • 結局どれが主役なのか分からなくなる

最初のうちは、
本数が多くてもあまり気にならないかもしれません。

でも積立投資は、10年、20年と続けていくものです。

その間に仕事も変わるかもしれませんし、
家族の状況も変わります。

忙しい時期に、
複雑な投資信託の組み合わせを管理し続けるのは、
思ったより大変です。

私もいろいろな商品を調べていた時期がありますが、
最終的には
「できるだけ判断を減らした方が続けやすい」
と感じるようになりました。

少ない本数でも分散はできる

少ない本数だから分散できていない、
とは限りません。

例えば、全世界株式ファンド1本でも、
世界中の多くの企業に投資できます。

もちろん株式中心なので値動きはあります。

短期的には下がることもありますし、
元本割れする可能性もあります。

それでも、
国や地域、業種をある程度広く持てるという意味では、
1本でも分散された形になっています。

債券も加えたいなら2本。
国内外を分けたいなら3〜4本。

そのくらいでも、十分に管理しやすい構成になることは多いと思います。

大切なのは、
「何本持つか」よりも、
自分が理解できる範囲に収まっているかです。

オルカン1本で大丈夫か不安な方は、こちらの記事も参考になると思います。

オルカン1本は危ない?全世界株式だけの投資は大丈夫?

私がオルカン1本を中心にしている理由

私はこれまで、
日本株の個別株、高配当株、米国ETFなど、
いろいろな投資を経験してきました。

それぞれに良いところがあります。

配当金が入るとうれしいですし、
自分で銘柄を選ぶ楽しさもあります。

ただ、続けていく中で感じたこともありました。

個別株でポートフォリオを組もうとすると、
ある程度まとまった資金が必要になります。

資金が限られていると、
本来持ちたい数まで分散できず、
どうしても限られた銘柄への投資になりがちでした。

また、配当金が入っても、
再投資できる金額はそれほど大きくありません。

そのため、
「本当はこの銘柄を買い増したいけれど、金額が足りない」
ということもありました。

結果として、
ポートフォリオのバランスが少しずつ崩れていく感覚もありました。

そこで次に選んだのが、米国ETFです。

ETFは信託報酬が低いものも多く、
少額でも幅広く分散しやすい魅力があります。

ただ、私の場合は、
日本円をドルに替える手間や、
配当金への課税、
再投資の管理が少しずつ気になるようになりました。

正解を探そうとして、かえって迷っていました

米国ETFで運用していた頃は、
VTを中心にしながら、
VHT、VDC、VYMなども保有していました。

当時は、
「VTだけよりも成績を良くできないだろうか」
と考えていたからです。

ヘルスケアを増やした方がいいのか。
生活必需品を増やした方がいいのか。
高配当株も組み合わせた方がいいのか。

そんなことをよく考えていました。

ただ、実際には正解が分かるわけではありません。

配当金が入るたびに、
どの商品へ再投資するか悩む。

比率が崩れたら、
リバランスを考える。

新しい情報を見ると、
また組み合わせを変えたくなる。

今振り返ると、
投資をしていたというより、
「正解のない正解探し」
をしていたような気がします。

高配当株に投資していた時も似たような感じでした。

少しでも良い組み合わせを探そうとして、
売買したり、
比率を変えたり、
右往左往していました。

もちろん、それが楽しい人もいると思います。

ただ私の場合は、
投資の成果よりも、
判断回数が増えることの方が気になるようになりました。

今思えば、
投資信託やETFを増やしたかったというより、
「もっと良い答えがあるのではないか」
という不安を解消したかったのかもしれません。

そして最終的に、
「続けることを優先するなら、
できるだけシンプルな方が自分には合っている」
と考えるようになりました。

特に資産を積み上げている段階では、
配当金が出るたびに税金が引かれ、
その後の再投資も自分で考える必要があります。

もちろん配当金がある投資が悪いわけではありません。

配当が入るとうれしいですし、
投資を続ける励みになる面もあります。

ただ私の場合は、
資産形成の途中では、
できるだけ効率よく、手間をかけずに積み上げたい気持ちが強くなっていきました。

その後、日本の投資信託にも低コストの商品が増えてきました。

投資信託なら自動で積み立てができる。
配当金の再投資を自分で考えなくていい。
管理もシンプルにできる。

そして将来取り崩すときも、
必要な金額だけ売却しやすい。

出口戦略を考えたときにも、
投資信託の方が自分には合っているように感じました。

そうした流れで、
私は少しずつ個別株やETF中心の考え方から、
投資信託中心の形へシフトしていきました。

もちろん、これが誰にとっても正解というわけではありません。

高配当株が合う人もいますし、
ETFが好きな人もいます。

ただ私の場合は、
長く続けることと、
管理をシンプルにすることを考えた結果、
今のオルカン中心の形に落ち着いています。

よくある失敗例:不安を消すために増やしてしまう

初心者の頃にありがちなのが、
不安になるたびに商品を増やしてしまうことです。

「S&P500も買っておこう」
「高配当株も少し持っておこう」
「NASDAQも伸びそうだから入れておこう」

こうして増やしていくと、
一時的には安心した気持ちになります。

でも時間が経つと、
今度は別の悩みが出てきます。

「どれをどのくらい持てばいいんだろう」
「下がったとき、どれを買い増せばいいんだろう」
「将来、どれから売ればいいんだろう」

増やすことで安心するつもりが、
かえって迷いが増えることもあります。

これは私も遠回りして感じたことです。

本数よりポートフォリオ全体を見る

投資信託が1本か、3本か、5本か。

そこも気になりますが、
本当に大切なのはポートフォリオ全体です。

株式だけなのか。
債券を入れるのか。
どのくらいの値動きなら耐えられそうか。

このあたりを考えた方が、
長く続けるうえでは役に立つと思います。

特に初心者のうちは、
完璧な組み合わせを探すよりも、
無理なく続けられる形を作る方が大切かもしれません。

FAQ:投資信託の本数でよくある不安

投資信託は何本持つのが一般的ですか?

人によって違いますが、
初心者の場合は1〜3本くらいのシンプルな構成でも十分なケースは多いと思います。

本数よりも、
中身を理解できているか、
自分で管理できるかの方が大切です。

投資信託は1本だけだと危険ですか?

1本だから危険、というわけではありません。

オルカンのように1本で世界中の株式に分散できる投資信託もあります。

ただし、株式中心のファンドであれば値下がりする時期はあります。

本数よりも、
自分がその値動きにどこまで付き合えるかを考える方が大切だと思います。

オルカン1本でも大丈夫ですか?

オルカンのような全世界株式ファンドは、
1本で世界中の企業に分散投資できる特徴があります。

ただし株式中心なので、
値下がりする時期はあります。

「1本だから危ない」というより、
株式100%の値動きに自分がどこまで付き合えるかを考える方が大切だと思います。

投資信託を増やした方がリスクは減りますか?

必ずしもそうとは限りません。

中身が似ている投資信託を増やしても、
実際の分散効果はあまり変わらないことがあります。

リスクを抑えたい場合は、
本数を増やすよりも、
株式と債券、現金などのバランスを考える方が分かりやすいこともあります。

S&P500とオルカンを両方持つ意味はありますか?

両方持つこと自体はできます。

ただ、オルカンの中にも米国株は多く含まれているため、
S&P500を追加すると米国比率が高くなります。

それを理解したうえで持つならよいですが、
「分散のため」と思って追加する場合は、
中身の重なりを確認した方がよいと思います。

投資信託を増やすタイミングはいつですか?

何となく不安だから増やす、というより、
目的がはっきりしてからでよいと思います。

例えば、債券を入れて値動きを抑えたい、
日本株を少し持ちたい、
など理由がある場合です。

理由を説明できないまま増やすと、
あとから管理に迷いやすくなります。

投資信託が多すぎるか判断する方法はありますか?

自分でそれぞれの役割を説明できるか、
一度確認してみると分かりやすいです。

「なぜこの投資信託を持っているのか」
「どの資産に投資しているのか」
「将来どれから取り崩すのか」

このあたりが分かりにくい場合は、
少し複雑になっているのかもしれません。

投資信託を途中で減らしてもいいですか?

減らすこと自体はできます。

ただし、売却すると利益が出ている場合は税金が関係することもあります。

新NISA内であっても、
売却後の非課税枠の扱いなどを確認してから判断した方が安心です。

焦って整理するより、
まずは新規積立をシンプルにするだけでも十分な場合があります。

まとめ:投資信託は多ければ安心、ではない

投資信託は、
多く持てば持つほど安心というものではありません。

大切なのは、
本数よりも中身です。

何に投資しているのか。
自分で理解できるか。
将来も管理できるか。
生活の中で無理なく続けられるか。

本数は、その結果として決まるものだと思っています。

投資信託は本数より中身と続けやすさが大切だと気づく漫画

もし今、
「もっと増やした方がいいのかな」
と迷っているなら、
一度立ち止まって中身を見てみるのも良いと思います。

私自身も、いろいろ遠回りしました。

VTを中心にしながら他のETFを足したり、
高配当株を組み合わせたり、
少しでも良い形を探して右往左往していた時期もあります。

でも今は、
シンプルで続けやすい形にしておくことの安心感を感じています。

※本記事は筆者個人の経験や考え方をもとにした内容であり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。

投資には価格変動リスクがあり、元本割れの可能性があります。最終的な投資判断はご自身の家計状況や目的を踏まえて行ってください。

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